JARECOニュースまとめ(vol. 289)

事業用不動産購入が増えている

市場ならびに市場関連数値

○買付競争の末、また売りに出される住宅があり (2021/07/29 HomeLight調査)
複数買付競争の末に購入契約したは良いが、買主が後悔して物件がまた売りに出るケースが多発していると、不動産顧客紹介を業者向けサービスとするHomeLightが調査結果を発表している。売り出し物件が極端に少ないので、オファーを何回も出したが購入できず、最後には相当な高値でオファーを出して契約する買主が出ている。ところが、契約後に物件の欠陥部分が出てくる中で、「なんて馬鹿な値段で買付を出してしまったのだろう」となって、停止条件を盾にして何とか契約破棄しようとする人が多く、地域的には北東部、中部でそうした事例が多いとのこと。
詳しくはこちらのレポート:
https://homelightblog.wpengine.com/wp-content/uploads/2021/06/real-estate-top-agent-insights-summer-fall-2021-report.pdf

○事業用不動産購入が増えている (2021/07/28 NARニュース)
ウォールストリートジャーナルによると、パンデミックが収束しつつあるとして事業用物件購入が盛んとなり、パンデミック前の水準以上になる可能性ありと報じている。投資市場を分析するReal Capital Analytics社データによると、投資家による第2四半期の事業用物件購入金額は1,447億ドル(約15兆9000億円)で、2019年度より14%多い。ただ、取扱高がそうなるとしても中身には違いが出てきており、郊外オフィス物件がダウンタウンのオフィスビルより好まれたり、製薬やバイオ技術関連のオフィスビル、倉庫需要などが増える内容となっている。
詳しくはこちら:.
https://magazine.realtor/daily-news/2021/07/28/investors-push-commercial-sales-to-pre-pandemic-levels?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D4996%7CRealtorMagNews_2021_07_28%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

○上昇賃料相場についていけない学生が3分の1(2021/07/28 realtor.com記事)
住宅売り物件の極端な不足は、多くの買主を賃貸市場へ誘導して賃料が高騰している。現在アメリカの中位賃料価格は$1,575(約173,000円)となっており、対前年同月比で8.1%上昇している。そうした中、退職者層やリモートワーカーが物件探しをするのに大学があるキャンパスタウンは人気があり、relator.com調査によると、そうしたキャンパスタウンで3分の1の学生は賃料が高くなり過ぎて支払えないと困っている。また調査に回答した学生の51%は何らかの策を講じていて、21%は物件を変えて引っ越した、13%はルームメート数を増やした、10%は住宅の質を下げて引っ越したと調査に回答している。
詳しくはこちら:
https://news.move.com/2021-07-28-Realtor-com-R-Survey-Shows-With-Only-Weeks-Until-School-Starts,-More-Than-A-Third-Of-College-Students-Still-Havent-Finalized-Fall-2021-Housing-Plans

○山火事が木材価格へ悪影響を与える可能性 (2021/07/23 NARニュース)
木材価格は5月の最高値からここまで70%下がった。しかしウォールストリートジャーナル報道によると、西海岸地区で頻発する山火事の影響で沈静化していた木材価格高騰がぶり返す可能性がある。北米大陸最大の木材生産会社のひとつCanfor社は、「カナダの西部地区で起きている山火事により、工場での木材生産量を減らす」との発表を行っている。
詳しくはこちら:
https://magazine.realtor/daily-news/2021/07/23/wildfires-may-reheat-lumber-prices?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D4970%7CRealtorMagNews_2021_07_23%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

金融

○デルタ変異株への警戒で金利が下落 (2021/07/22 NARエコノミストブログ)
連邦住宅金融抵当公庫(フレディマック)によると、7月22日時点での住宅ローン金利は、30年固定物平均で2.78%へと下降した。チーフエコノミストのサム・カーター氏は、デルタ変異株の拡大が影響を及ぼしての下落としている。ただ、あまりに住宅価格の上昇が急にて、金利が少し低下したとしても購入能力の改善にはつながらないとコメント。ただし、借り換えを行いたい人が一定数恩恵を被るであろうと予測はしている。
詳しくはこちら:
https://www.nar.realtor/blogs/economists-outlook/instant-reaction-mortgage-rates-july-22-2021?utm_source=feedburner&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:%20EconomistsOutlook%20(Economists%27%20Outlook)

投資

○外国資本による米国住宅不動産投資額はここ10年で最低額 (2021/07/26 NARレポート)
NAR発表の「2021年度米国住宅国際取引レポート」によると、外国資本による米国住宅年間取得額は対前年比27%減少して544億ドル(約6兆円)となり、ここ10年で最低となっている。NARチーフエコノミストのローレンス・ユン氏は、「パンデミックで国際的な移動が制限され、都市封鎖(ロックダウン)も多かった中で、驚くべき減少ではない」としている。購入の内訳は、外国居住者による購入が220億ドル、アメリカ在住ないしアメリカビザ保有外国人による購入が324億ドル。国籍でみると、中国人によるものが54億ドル、カナダ人が42億ドル、インド人が31億ドル、メキシコ人が29億ドル、イギリス人が27億ドル等となっている。
詳しくはこちら:
https://cdn.nar.realtor/sites/default/files/documents/2021-international-transactions-in-us-residential-real-estate-07-26-2021.pdf

建築とリフォーム

○減少が続く新築住宅販売件数 (2021/07/26 全米ビルダー協会発表データ)
6月新築住宅販売件数は、ビルダー側での供給速度を遅らす調整や、金額高騰もあって減少して676,000戸(年率調整値)となった。5月数値に対して6.6%減少、対前年同月比では19.4%の大幅減少である。建築費用は木材を筆頭に高レベルで推移して、新築価格を高止まりさせている。中位成約価格は$361,800(約4,000万円)で、対前年同月比6%の上昇。ただ、売り出し物件在庫レベルは6.2か月分で十分な数がある状態。
詳しくはこちら:

New Home Sales Fall in June as Supply-Chain Challenges Remain

政策

○議会が入居者強制退去禁止措置の延長を行えず (2021/07/30 NARニュース)
入居者からの賃料支払が滞った場合でも強制退去を大家側に認めない措置が7月末で期限切れとなることから、アメリカ政府はこの措置延長を議会に求めていたが、下院は措置延長法案通過を断念した。当初は疾病対策予防センター(CDC)がこの措置を求め、バイデン政権でもこの措置が何度か延期されてきたが、今回で終了する。なお、州レベルや自治体レベルでは禁止措置が継続する場所もある。不動産業界はこの措置を止めるよう求めてきている。因みに最高裁は、7月31日以降この措置を延長することはできないとする判決を出している。各州レベルで入居者への賃料支援もされているので、連邦政府レベルで強制退去禁止措置を継続する必要はないという主張も不動産業界は行っている。
詳しくはこちら:
https://magazine.realtor/daily-news/2021/07/30/us-house-drops-last-minute-effort-to-extend-eviction-ban?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D5016%7CRealtorMagNews_2021_07_30%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

○住宅ローン支払滞納による差押え禁止措置終了後の政策 (2021/07/26 NARニュース)
連邦政府保証の住宅ローンについては、支払滞納による差押えの禁止規定が7月末まで定められていたが、これが終了した。住宅ローン関連情報提供会社Black Knight社データによると、90日以上支払いが停滞している住宅所有者は150万人いるとみられる。これはアメリカの住宅ローン総額の2.9%に相当する。バイデン政権は、ローン保証を行うFHA等政府機関から貸出金融機関に対し、金利を固定した上で借入期間を伸ばし、現在の月額返済額の25%減までのローン返済金減額を認めることにより、ローン返済の滞りを減らす政策を採ると発表した。支払に苦慮するローン借入者は、ここまでで18か月分の支払い猶予を得たわけだが、更なる政策により持ち家を継続できるようになることが望まれている。
詳しくはこちら:
https://magazine.realtor/daily-news/2021/07/26/foreclosure-ban-nears-end-white-house-vows-more-aid?AdobeAnalytics=ed_rid%3D1729200%26om_mid%3D4980%7CRealtorMagNews_2021_07_26%26om_nytpe%3DREALTOR%20MAG%20NEWS

全体経済その他

〇パンデミックで変わる時間の使い方 (2021/07/30 労働統計局データ)
パンデミックでアメリカ人の時間の使い方がいろいろと変わった。家で起きている時間は、2019年の平均7.62時間から2020年は平均9.71時間へと増えた。家の中で一人でいる平均時間は6.06時間が7.01時間に増えた。ソーシャルディスタンシングが原因と推測される。家でテレビを見る平均時間は、2.74時間が3.05時間へ増えた。移動する平均時間(通勤も含む)は、1.22時間から0.79時間へと減少、子どもの世話をする時間は、1.18時間が1.27時間へ微増、何かをしながら子供と一緒にいる時間は、5.07時間が6.06時間へと増えている。
詳しいデータはこちら:
https://www.bls.gov/tus/

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