JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2017/09/20)

市場ならびに市場関連数値

〇住宅市場への気候変動による影響 (2017/08/29 curbed.com報道) テキサス州を襲ったハリケーン・ハービーによる損害額は少なくとも1兆円に上ると言われるが、洪水、山火事、異常気象といった、気候変動が住宅市場へ与える影響は大きい。損害額は近年漸進的に増加しており、ここ10年で政府が使用した復興費用合計は3,570億ドル(約40兆円)の多額となり、しかもその中で2016年の金額が一番多い。洪水については、政府が洪水保険を扱う保険業者向け支援プログラム(NFIP)を組成しているが、246億ドル(約2.7兆円)のマイナス勘定となっている。
詳しくはこちら: https://www.curbed.com/2017/8/29/16218468/hurricane-harvey-flood-insurance-wildfire-climate-change

〇ハリケーン後のヒューストン住宅市場 (2017/09/12 ニューヨークタイムズ報道) ハリケーンハービーによって数十万戸の住宅が浸水したが、それでもヒューストンの不動産市場は弾力性を持って回復しつつあるとニューヨークタイムズが報道している。地元のある不動産業者によると、現在抱えている買主は45名で、洪水の後に購入検討を取りやめるとした人は8名だったとのこと。ヒューストンは毎日400人の人口増加と、年間で40,000戸の住宅戸数増加がある地域で、洪水を予見して高台の地域でどんどん住宅建築が進んでもいた。こうした住宅の価格が洪水後は上昇していて、そうした住宅の広告には「洪水被害なし」との文字も踊っている。今後、洪水被害を受けた人たちへの保険支払いが進むにつれ、こうした人たちが住宅を取り壊して新しい住宅を求める動きも加わるので、市場自体の回復は早いと予測される。
詳しくはこちら: https://www.nytimes.com/2017/09/12/business/economy/hurricane-houston-housing.html?_r=1

〇ヒスパニック系が住宅市場へ与える影響 (2017/09/05 Curbed.com報道) 2000年来ここ17年間で、ヒスパニック系の世帯数は670万世帯増加し、同期間の米国世帯数増加の半分近く、42.5%を占める。人口では全体の17%を占め、テキサス州では、2020年には人種間で最大の人口となり、いずれカリフォルニアもそうなる予測である。このままいけば、住宅購入の半分近くがヒスパニック系になることもそう遠い将来ではない。ただ、経済危機の再発なり、移民政策の変換なりが起きることもありえ、予断は許されない。
詳しくはこちら: https://www.curbed.com/platform/amp/2017/9/5/16255166/hispanic-homeownership-affordable-housing

〇アパート賃料は安定 (2017/09/06 Commercial Property Executive報道) 賃貸不動産物件ポータルABODO調査によると、最近のアパート賃料動向は落ち着いてきている。1月の中位賃料が$1,016だったのに対し、今月9月が$1,018でほぼ変わりがない。かなり下がった都市もあり、アリゾナ州グレンデールの9.5%、ミネソタ州セントポールの5.2%、オクラホマ州タルサの4.6%等がある。賃料が高額なサンフランシスコは1ベッドルームの中位価格が$3,240(約36万円)、ニューヨークは$2,850(約31万円)となっていて依然として相当な高額である。
詳しくはこちら: https://www.cpexecutive.com/post/economy-watch-apartment-rents-stabilize-in-summer/?utm_content=buffer624a9&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

〇移民が不動産価格に与える影響 (2017/09/11 Realtor.com報道) 米国人口の13%、約4,200万人は他国の出身である。これら移民が住宅保有できるまでには、移民後5年から10年はかかっている。米国全体の持ち家率が66.1%なのに対し、移民の持ち家率は40.7%である。移民の割合が多い都市をランキングすると、現在は以下のようになる。1位サンノゼ 2位マイアミ 3位ロサンゼルス 4位サンフランシスコ 5位ニューヨーク
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2017/09/11/impact-immigrants-have-real-estate?tp=i-H43-Bb-d3-bnr2-1p-9gmu-1c-bzlz-1wJQ5&om_rid=9009780 &Om_ntype=RMOdaily&om_mid=2421

金融

〇共同所有の割合が増加 (2017/09/08 MarketWatch報道) 住宅購入を共同所有とする購入者割合が増えている。昨年は全体の20.5%だったのが今年に入って22.8%へと上昇。頭金を融資する会社が増えたり、家族が頭金を揃えたりするのもこの数値には入っている。共同所有者のクレジットスコアが良いことにより、借入金利を抑える効果が出てくることもあって増えているとみられる。
詳しくはこちら: http://www.marketwatch.com/story/co-borrowing-to-afford-a-home-is-gaining-popularity-whos-doing-it-and-why-2017-09-06

テクノロジー

〇変わりつつある不動産広告 (2017/09/11 RealtyBizNews記事) ピューリサーチセンターの2016年度ソーシャルメディア活用調査によると、アメリカ人でインターネットを使う人の79%はFacebookを使用している。これに比べ、Twitterは24%、Pinterestは31%、Instagramは32%、LinkedInが29%と、いずれもfacebookの使用割合から離されている。ソーシャルメディアを不動産広告に活用する場合には、facebookでの存在感を高めることが、必須になりつつある。ビデオの活用、気の利いた情報の文章による紹介等に腕を上げていくことが、不動産業者には必要である。
詳しくはこちら: http://realtybiznews.com/real-estate-advertising-is-changing-are-you-keeping-up-with-the-times/98744342/?utm_content=buffer3a5b4&utm_medium=social&utm_source=twitter.com&utm_campaign=buffer

〇世帯へのコンピュータ浸透経過 (2017/09/11 国勢調査局発表データ) 国勢調査局が発表した、1984年以来の世帯へのコンピュータ浸透割合は以下のとおり。 1984年 8% 2000年 51% 2015年 79% また、インターネットの使用割合の推移は以下のとおり。 1997年 18% 2007年 62% 2015年 73%
詳しくはこちら: https://census.gov/library/publications/2017/acs/acs-37.html

業界動向

〇ステージングの効果は大きい (2017/09/05 NARエコノミストブログ) NAR会員の59%がステージングは効果があるとし、62%は売却期間が短くなる効果ありとしている。また31%の会員は、ステージングを行うことで、何もしない場合と比べて成約価格を5?10%増加させられるとしている。$200,000で売り出す場合に少なくとも$1,000は十分に高く売れるわけにて、ステージングの費用は用意に改修できるとしている。また、ステージングをする価値がある部屋としては、リビング、ダイニング、キッチンが挙げられている。
詳しくはこちら: http://economistsoutlook.blogs.realtor.org/2017/09/05/home-staging-could-pay-for-itself-and-increase-seller-equity/

〇不動産業務で身の危険を感じる割合 (2017/09/07 NARニュース) 業務遂行中に身の危険を感じたことがあるNAR会員は38%に上る。オープンハウス会場、誰もいないモデルハウス、遠隔地での物件案内等の場合が多い。男性の場合25%、女性の場合が44%にて、女性の方が危険を感じた割合は高い。事務所として安全対策マニュアルが確立している業者は44%。また、NAR会員の44%は、スマートホンの安全対策アプリを使用している。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2017/09/07/third-agents-have-felt-unsafe-job?tp=i-H43-Bb-cV-aovS-1p-9gmu-1c-b0qO-vi7Ky&om_rid=8775570 &Om_ntype=RMOdaily&om_mid=2387

全体経済その他

〇住宅所有の夢を持つ割合 (2017/09/05 NARニュース) 「あなたのアメリカン・ドリームは何ですか?」と題した調査を、住宅ローン情報を提供するHeath社が行った。回答で一番多かったのが家を持つことで19%、良い賃貸住宅を探すが15%、3位は家族をつくることときっちりした職を得ることで各々14%、5位が子どもを大学へ行かせることで10%等となっている。アメリカン・ドリームと言ったら家を持つことだという考えが依然として強いことがわかる。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2017/09/05/homeownership-remains-american-dream?tp=i-H43-Bb-bS-ZvJC-1p-9gmu-1c-a7E2-1sQvof&om_rid=8561778 &Om_ntype=RMOdaily&om_mid=2322