JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2017/09/30)

市場ならびに市場関連数値

〇8月既存住宅流通戸数は1.7%微増 (2017/09/20 NAR発表データ) NAR発表の8月既存住宅流通戸数は年率換算値で535万戸となり、対前月比1.7%減少した。これで対前月比減少は5か月で4回と、市場拡大の足が止まっている。NARチーフエコノミストのローレンス・ユン氏は、この最大の原因を売り物件不足だとしている。成約中位価格は$253,500(約2,800万円)で、対前年同月比5.6%増。課題の売り出し物件数だが188万戸で、1年前より6.5%減っている。
詳しくはこちら: https://www.nar.realtor/news-releases/2017/09/existing-home-sales-subside-17-percent-in-august

〇子供なしの世帯が増えている (2017/09/14ワシントンポスト報道) 子供がいない世帯割合は70%を少し上回り、2011年と比べ3%増えている。特に25-29歳、35-44 際は同期間に5%も上昇している。子供がいない世帯は、郊外よりは都心での住まいを考慮する傾向があり、そうしたことが戸建て住宅の新築数が増えない要因のひとつである可能性もあり、そうNARは指摘している。
詳しくはこちら: https://www.washingtonpost.com/realestate/adults-who-opt-not-to-have-kids-cause-ripple-effects-in-us-housing-market/2017/09/14/67428d44-4b91-11e7-a186-60c031eab644_story.html?utm_term=.2b4248e93324

〇独身女性の持ち家志向が根強い(2017/09/18 Owners.com報道) 独身男性の8%が持ち家なのに対し、独身女性の17%は持ち家で、圧倒的に独身女性の持ち家志向が強い。現在の住宅価格高騰の中、独身女性が持ち家を求める動きが比較的住宅価格の低い中西部都市で起きている。独身女性の持ち家率は、シンシナチ市で15.2%、カンサスシティで16.5%、アトランタ15%、ミルウォーキー16.9%等となっている。
詳しくはこちら: http://www.marketwired.com/press-release/calling-all-single-ladies-cincinnati-oh-tops-list-best-places-live-single-women-nasdaq-asps-2233985.htm

〇学生ローンの重荷が住宅取得を7年遅らせている (2017/09/18 NAR発表データ) NARと全米学生協会が共同で行った学生ローンに関する調査の結果によると、学生ローン返済の重荷を持った人は、住宅購入が平均より7年遅れている。22歳から35歳のミレニアル世代で学生ローンを返済中の人の平均残債は$41,200(約450万円)。平均年収は$38,800(約430万円)であった。
詳しくはこちら: https://www.nar.realtor/reports/student-loan-debt-and-housing-report

〇賃貸アパート居住者はもっと緑を求めている (2017/09/17 Amli報道) 賃貸集合住宅ディヴェロッパーのAMLI調査によると賃貸入居者の84%が、アメニティとして緑の多さが重要としている。また、85%は緑に恵まれた物件での居住が健康に寄与するとしている。さらには64%の入居者が、緑が多いとしたら賃料を予定より多く払って良いとしている。こうした傾向の中、AMLI社では、開発物件にできるだけ緑を備え、水やエネルギーといった資源の効率的な活用、電気自動車用充電施設等、何かと環境に優しい物件を開発してきている。
詳しくはこちら: http://www.businesswire.com/news/home/20170918006339/en/New-Survey-84-Percent-Residents-Living-Green

〇2018年へ向けての予測 (2017/09/11 フレディマックブログ) フレディマック(連邦住宅抵当貸付公社)が予測する来年度市場は、建築着工戸数が本年度の122万戸から133万戸へ増加、住宅価格の上昇率は4.9%、金利は上昇して借り換え件数は25%減としている。
詳しくはこちら: http://www.freddiemac.com/research/outlook/20170921_looking_ahead_to_2018.html

〇都会で喜ばれるアメニティ (2017/09/15 ニューヨークタイムズ記事) 大都会では、賃貸住宅のオーナー側が各種ユニークなアメニティを用意する物件が増えている。ロックンロールのリハーサルルーム、大型映写室、バイク修理部屋、星を眺める部屋、木工教室部屋、ハーブ用温室等、中には犬用ヨガ部屋などというのもある。1990年代中盤の賃貸住宅の平均床面積は1,000平方フィートだったのが、最近は900平方フィートに下がってきている。部屋が小型化するにつれ、大家側では何かと魅力を出して、ひとりでも多くのテナントに入ってもらいたいというのが背景としある。
詳しくはこちら: https://www.nytimes.com/2017/09/15/realestate/amenities-new-level.html?_r=0

金融

〇頭金支払いの代わりにAirB&B提供義務というアイデア (2017/09/18ニューヨークタイムズ報道) Loftiumという会社が、$50,000(約550万円)までの住宅購入時頭金を、購入物件の1室をAirB&Bで貸し出すことを条件にして用立てるというサービスをシアトルで開始した。頭金の貯蓄がない者に住宅購入の道を開く方策だが、購入者は1年から3年の間継続してAirB&Bへの拠出を義務とされ、AirB&Bで宿泊した顧客からの収入の3分の2がRoftium社に入り、それがLoftiumと提携した銀行へ返済されていく。
詳しくはこちら: https://www.nytimes.com/2017/09/18/your-money/mortgages/loftium-airbnb-down-payment.html?mcubz=0&_r=0

業界動向

〇エージェントが語る住宅検査制度の重要性 (2017/09/17 RisMedia記事) 住宅検査は不動産取引の一要素として定着しているが、住宅検査会社が検査する際に、必ず自分が同席、できれば売主も同席してもらうことを基本としているエージェンがいる。自分でも目視しておくことで、売り出し価格を調整する際に、売主の意識に取引のリアリティーを与えられるので、取引をスムーズに運ぶために大いに役立つと考えているからである。特に、売り出す前に売主のために行う住宅検査では、同席が必須と語っている。
詳しくはこちら: http://rismedia.com/2017/09/17/home-inspections-crucial-piece-real-estate-puzzle/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

全体経済その他

〇アメリカ各人種の平均所得 (2017/09/10 国勢調査局データ発表) 国勢調査局調査数値によると、各人種の所得について、黒人の所得が6.3%増加と、他の人種に比して一番大きく増えている。2016年の黒人世帯の中位所得は$40,065(約440万円)で、前年度の$37,681(約410万円)から6.3%増加。ヒスパニック系を除く白人世帯は$65,041で2%、ヒスパニック系は$47,675で4.3%の伸びとなっている。
詳しくはこちら: https://www.nytimes.com/2017/09/18/your-money/mortgages/loftium-airbnb-down-payment.html?mcubz=0&_r=0