JARECOニュースまとめ(2019/01/10)
市場ならびに市場関連数値
〇住宅購買能力がここ10年で最低水準 (2018/12/19 Attom Data Solutions社) 不動産データ処理会社Attom Data Solutions社によると、全米469地区の第4四半期住宅中位価格は$241,250(約2,700万円)で、対前年同期比では9%の上昇。これに対し、年間での所得増加は平均3%で、住宅価格上昇率は所得上昇率を大きく上回っている。こうした中、無理のない住宅購入ができる地区は469のうち112のみとのこと。全平均数値では、中位価格住宅購入には所得の35%の支払が必要となっていて、これは過去平均の32%より3%上回った状態となっている。
詳しくはこちら: https://www.attomdata.com/news/marke-trends/q4-2018-u-s-home-affordability-report/
〇一次取得者が住宅購入後に後悔すること (2018/12/18 Porch.com記事) 住宅一次取得者が住宅購入後に最も後悔することは、「小さすぎる住宅を購入したこと」となっている。これはベビーブーマー世代の22%、ジェネレーションX世代の17%、ミレニアル世代の15%と、いずれの世代でも1位の理由である。2位の後悔事項は、「十分な貯蓄がないまま購入してしまった」で、これは上記世代ごとには11%,12%,15%と、ミレニアル世代で一番高い割合となっている。三番目は住宅購入に総合的にかかる費用を見間違えた、4位は十分調査をしなかったとなっている。
詳しくはこちら: https://porch.com/resource/first-home-nightmares
〇成長が見込まれる都市のランキング (2019/01/02 Realtor.com) 住宅取引件数増加と価格上昇が見込まれる都市のランキングを不動産ポータルのrealtor.comが発表している。以下のような順位となっている。 1位フロリダ州レークランド 平均価格$161757 件数増改5% 価格上昇率7.4% 2位ミシガン州グランドラピッド ($187,319 4% 8.2%) 3位テキサス州エルパソ ($150,000 7.9% 2.5%) 4位テネシー州チャタヌーガ ($161,595 5.2% 4.3%) 5位 アリゾナ州フェニックス ($267,318 3.6% 5.6% )
さらなるランキングはこちらから: https://www.realtor.com/news/trends/2019-housing-markets-poised-to-take-off/
〇顧客がエージェントを選ぶ理由は何か (2018/12/31 NARニュース) 営業研修を行うShep Hyken氏の言によれば、顧客があなたを選ぶ理由は、以下のような価値観の提供から構成される。「お客様へのサービスの提供」、「便利性の提供」、「価値観の提供」、「大義の提供」、「信頼の提供」、「名声の提供」、「一貫性の提供」、「顧客が好むやり方の提供」、「顧客の理由に合致した動きの提供」といったものが含まれる。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2018/12/31/9-reasons-customers-will-work-with-you-in-2019
建築とリフォーム
〇DIYを厭わない若い世代が増えている (2019/01/04 NAR発表データ) NARがまとめた「2019年度リフォームインパクト報告」によると、プロを雇ってリフォームを行う場合より、自分自身がリフォームする場合の方が、感じる幸福感は高いとのこと。10段階のスコア評価で評点すると、プロに依頼した場合が9.6、自分自身でリフォームした場合が9.9となっている。また調査回答した人の47%は、自分自身でリフォームをし、53%はプロに依頼している。各世ごとでいくと、ミレニアル世代の73%、51%のx世代は自分自身でリフォームしたことがあると回答している。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2019/01/04/homeowners-aren-t-shy-when-it-comes-to-diy
政策
〇マサチューセッツ州がAirB&Bに対する厳しい法制を決定(2019/01/02 NARニュース) AirB&B等の短期貸しについて、マサチューセッツ州が規制となる法律を決定した。ひとつは短期貸しを行う主体は州に登録を義務付けること、さらにはホテル等の宿泊施設と同様に、短期貸し施設の売上に5.7%の税を課税することである。年間で14泊以上を貸し出す場合は全てこの新法規の対象になり、7月1日から施行される。これによる州税の増加は2,500万ドル(約28億円)。因みにマサチューセッツ州のボストン市は、1月1日から同様の厳しい規制を開始している。これに対しAirB&Bは反対の声明を早速発表している。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2019/01/02/mass-targets-airbnb-rentals-with-new-laws
テクノロジー
〇ネットゼロ住宅の増加 (2018/12/27 NARニュース) 住宅と事業用ビルが使うエネルギーは、エネルギー使用全体の40%を占める。こうした中、住宅自体がエネルギー消費をゼロとできる住宅は2017年で8,547棟建てられた。太陽光パネル設置を2020年から新築全てに義務付けてネットゼロ(外部からとるエネルギーをゼロにできる住宅)を目指すカリフォルニア州の動きが本格化すると、こうした棟数は一挙に増えていく可能性が強い。商業ビルでそうしたネットゼロ達成が義務となるのは米国では2030年だが、EUでは2020年にそうなる。こうした建物はソーラーパネルばかりでなく、高気密設計となっていて、エネルギーが外へ漏れることをきっちり防いでネットゼロを構成していくだろう。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/daily-news/2018/12/27/net-zero-growth-could-drastically-reduce-energy-use?tp=i-H43-Bb-3KS-6PEr2-1p-9gmu-1c-6PQzE-2En12F&om_rid=94673320&Om_ntype=RMOdaily&om_mid=12800
業界動向
〇内向型、外向型、どちらがセールスマン向き? (2018/12/12 リアルターマガジン記事) 外向的性格と内向的性格の人を比べた場合、営業に向いているのは外向的性格の人という一般的なイメージがあったが、こと不動産営業ということとなると物静かで内省的なことが逆に強みとなる。「応用心理学ジャーナル」誌に最近発表された論文によると、不動産営業で最も成功するのは外向的と内向的と両方をハイブリッド的に持った人間との結論となっている。しかも、人間は両方を持っていることが一般的だというのだから、あとは訓練を積み重ねることが肝要とされている。
詳しくはこちら: https://magazine.realtor/sales-and-marketing/relationship-management/article/2018/12/introverts-vs-extroverts-who-s-really?tp=i-H43-Bb-3KS-6PEr2-1p-9gmu-1c-6PQzE-2En12F&om_rid=94673320&Om_ntype=RMOdaily&om_mid=12800
全体経済その他
〇各州の人口増減 (2018/12/31 国勢調査局データ) 2010年から2018年にかけて、人口増加割合が大きかった州は以下の数値と順番になっている。 1位ワシントンDC 16.1% 2位ユタ州13.9% 3位テキサス州13.7% 4位フロリダ州13% 5位コロラド州12.8%。逆に人口が減少した州は3つあって、バージニア州、イリノイ州、コネチカット州であった。停滞している州で代表的なのは、ヴァーモント州の0.1%、ロードアイランド州の0.3%、ミシシッピ州の0.5%、ニューヨークの0.7%等。
詳しくはこちらのデータ: https://www.census.gov/programs-surveys/popest/data/tables.html
〇キャッシュを持ち歩かないことで満足な人が増加 (2018/12/12 ピューリサーチセンター調査結果) キャッシュを常に持ち歩く人の割合は、3年前の60%から7%下がって現在は53%となっている。持ち歩かないことで満足している人の割合も、同時期で39% から46%へ増加している。若者世代の方がその傾向は強く、50歳以上だと38%なのに対し、50歳以下は52%で、州に一度もキャッシュを使用していない人の割合は50歳以下の3分の1を占める。
詳しくはこちら: http://www.pewresearch.org/fact-tank/2018/12/12/more-americans-are-making-no-weekly-purchases-with-cash/