JARECO-Eyecommunication

JARECOニュースまとめ(2016/01/20)

市場ならびに市場関連数値

〇2015年度の住宅販売関連数値各種まとめ (2016/01/07 realtor.com) 不動産ポータルrealtor.comが速報的にまとめた2015年度の住宅販売関連数値は以下のとおり。新規世帯増加数が140万だった追い風もあり、既存住宅流通は対前年比7%伸び。住宅価格上昇は5?7%。かなりの上昇だが、売り物件不足に依るところが大きいのはいびつ要因。新築住宅建築は対前年比13%の2桁の増加。ただ、90万戸分しか新規の住宅在庫は増えておらず、新規世帯増加数の140万をこなすためにはもっと多い供給が必要だった。
詳しくはこちら: http://www.realtor.com/news/trends/state-of-the-nations-housing-market-2016/

〇今年度取引が活発化すると予測される都市 (2016/01/11 NARニュース) NARチーフエコノミストのローレンス・ユン氏が、今年度取引が活発化すると予測される都市名を挙げている。雇用数伸びが3%台で、なおかつ住宅価格も買いやすいレベルにある都市として挙げられたのは以下のとおり。ミシガン州グランドラピッド、カリフォルニア州リバーサイド、ユタ州ソルトレークシティー、ジョージア州アトランタ、ノースカロライナ州シャーロッテ、オレゴン州ポートランド。 雇用数の伸び率が5%に達するような都市としてサンノゼやオースチンがあるが、これら都市では相当住宅価格が上昇したので、今回の指摘には含まれなかった。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/01/11/places-most-likely-overachieve-in-2016?om_rid=AABJpF&om_mid=_BWlAXXB9Jp1p4y&om_ntype=RMODaily

〇学生ローンが重くのしかかる地域はどこか (2016/01/05 NARエコノミストブログ) NAR2015年調査結果によると、34歳以下の人の25%は、「頭金を貯金するのが非常に難しい」と回答している。また、この年齢層の58%は、「学生ローンの重みがあって住宅購入ができない」としている。学生ローン残額が多いエリアを調査したところ、地域によりばらつきがあり、一番低いのは大西洋岸南諸州で$15,000、逆に一番多いのは東部と南部の中心部で$70,000となっていることがわかった。
詳しくはこちら: http://economistsoutlook.blogs.realtor.org/2016/01/05/student-loan-debt-hampering-home-buying-a-regional-perspective/

〇今が売り時という売主多い (2016/01/07 ファニーメイ調査) ファニーメイ(連邦住宅抵当金庫)の「住宅購入心理係数」、12月は83.2となって、今年度で一番高い数値で終了した。1年前と比べて所得が著しく増加したという人は9%いる。回答者の40%は、「来年度の住宅価格は上昇を継続する」と回答している。
詳しくはこちら: http://www.fanniemae.com/portal/about-us/media/corporate-news/2016/6333.html

〇引越したい理由の調査結果  (2016/01/06ハリス世論調査データ) ハリス世論調査(Harris Poll)が2,000名に対して行った「引っ越したい場所とその理由」結果によると、引っ越したい州でトップに来たのはフロリダ、カリフォルニア、ハワイ、コロラド、ニューヨークの諸州だった。理由の方は、割合が高かった順に以下のようになっている。1位(52%)より良い天候を求めて 2位(41%)より良い仕事を求めて 3位(35%)家族により近い場所に住みたい 4位(25%)健康上の理由から 5位(18%)友人の近くに住みたい
詳しい結果はこちらから: http://www.theharrispoll.com/health-and-life/Moving-Motivations.html

投資

〇今年は外国からの不動産投資が増える (2016/01/04ブルームバーグ報道) 外国人不動産投資家協会(Association of Foreign Investors in Real Estate)が会員向けに行った調査結果によると、回答者の64%が、「今年はアメリカへの投資額を大きく増やす」とし、31%は、「アメリカへの投資額を維持継続」としている。同協会は、中国経済の後退、ヨーロッパの移民問題、ブラジルの不況などが重なっている現在の状況において、安定した投資の矛先としてアメリカが残ってくるからだろうと分析している。
詳しくはこちら: http://www.bloomberg.com/news/articles/2016-01-04/u-s-real-estate-to-draw-more-foreigners-in-2016-survey-says

〇アパートへの投資で注意すべきこと (2016/01/12 ニューヨークタイムズ報道) 市場調査会社Axiometrics社調査によると、昨年度の年間賃料上昇は4.6%で、5年前の2010年と比べると20%も上昇している。現在全国平均の賃料は$1,180(約14万円)だが、今年度も上昇を続けるとみられる。こうした中、昨年度の賃貸集合住宅の販売金額は対前年度比30%増加して、1,387億ドル(約16兆円)となっているが、この数字も増加すると調査は見ている。ただ、新規物件の供給が、賃料の高い都市のダウンタウンに多く集中していて供給過剰気味なことから、物件の選別には慎重を要するとの意見。
詳しくはこちら: http://www.wsj.com/articles/how-to-profit-from-rising-rents-build-apartments-1452614388

IT

〇コンシューマー・エレクトロニック・ショー開催 (2016/01/07 リアルターマガジンブログ) 1月6日からラスベガスでコンシューマー・エレクトロニック・ショーが開催されたが、不動産業に関連する主要な展示には以下のようなものがある。1.ヴァーチャルリアルティヘッドセット(3Dにて遠隔地の家の内外を巡ることが可能) 2.ドローン 3.スマートホーム技術 4.自動操縦車
詳しくはこちらから: http://realtormag.realtor.org/technology/feature/article/2016/01/tech-trends-thatll-change-showings

〇スマートシティーへのアイデア作り (2016/01/08 NARニュース報道) 自動車メーカーが自動運転車技術の実用化へ拍車をかけているのに連動して、アメリカ運輸省は、中規模都市(人口85万人以下が条件)がこの技術をいかにうまく利用して都市発展に取りこんでいくかのアイデアコンペティションを行い、優勝したアイデアには4,000万ドル(50億円)の研究費を賞金として拠出すると発表した。自動操縦車だけでなく、職住接近で車を必要としないコミュニティであったり、車のシェアリングの拡大だったり、いろいろな方策がこれからの小規模から中規模都市の発展にはからんでくると同省は語っている。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/01/08/whats-smartest-city-all?om_rid=AABJpF&om_mid=_BWkA0RB9JpnXu4&om_ntype=RMODaily

業界動向

〇リアルターの称号が100周年を迎えている (2016/01/14 NARニュース) 全米リアルター協会(NAR)が使用するリアルター(Realtor)の称号が、今年で使用開始から100周年を迎えている。NARではこれを記念し、テレビCMでrealtorの意味を強調したり、各種行事でリアルターの呼称100周年を訴えている。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/01/14/how-celebrate-100-years-realtors?om_rid=AABJpF&om_mid=_BWmAHGB9J0u3qm&om_ntype=RMODaily

全体経済その他

〇所得増大よりは所得安定を望むアメリカ人 (2016/01/13 Pew慈善財団報道) 2015年の新規雇用数は270万人を数えて失業率は5%まで下がった。しかし、「あなたは所得が増えることと所得が安定すること、今はどちらを選びたいですか?」というピューリサーチの調査に対し、100人中92人は「所得の安定」と回答している。この割合は2011年は85人だった。将来に対するアメリカ人の不安感は増していることがわかる。
詳しくはこちら: http://www.pewtrusts.org/en/research-and-analysis/analysis/2016/01/13/state-of-the-union-2016-securing-the-american-dream

〇ここ40年間の給与水準推移 (2015/05 労働統計局発表データ) アメリカ労働統計局が昨年発表した1979年から2014年の40年間における給与水準推移データを見ると、支給される給与金額はほとんど変わっていない(インフレ調整済値)が、高額所得層は給与が増え、低額所得層は給与が減っていることがわかる。フルタイム雇用で給与が高いトップ10%の平均給与は$1,565が$2,094と34%増加しているが、フルタイム雇用で給与が低い下位10%の平均給与は$447が$395と12%減少しているというのが具体的な数値。
レポートはこちらでダウンロードできる: http://www.bls.gov/spotlight/2015/a-look-at-pay-at-the-top-the-bottom-and-in-between/pdf/a-look-at-pay-at-the-top-the-bottom-and-in-between.pdf