JARECOニュースまとめ(2016/07/30)
市場ならびに市場関連数値
○各国不動産市場の透明性ランキング (2016/07/06 アーバンランド研究所記事) 各国不動産市場の透明性ランキングをジョンラングラサールが発表した。これによると、透明性が高い上位10カ国で、国際不動産投資の75%が行われている。上位10の国は以下の通り。 1位 英国 2位 オーストラリア 3位 カナダ 4位 米国 5位 フランス 6位 ニュージーランド 7位 オランダ 8位 アイルランド 9位 ドイツ 10位 フィンランド
詳しくはこちら: http://urbanland.uli.org/capital-markets/ranking-best-markets-real-estate-investors-transparency/?sf30969024=1
○既存住宅流通動向 (2016/07/21 NAR発表データ) 6月の既存住宅流通は対前月比1.1%増加して557万戸(年率換算値)で、対前年同月比では3%増となり、2007年2月以降では最も高い水準となった。金利が低かったことで一次取得者割合が33%となり、2012年7月の34%に迫る勢いだった。成約中位価格は$247,700(約2,650万円)で対前年同月比4.8%増。売出し在庫数は対前月比0.9%下がって212万戸で、これは現在の流通ペースで4.6か月分の在庫数。依然として物件不足市場が続く。平均成約期間は34日で、全成約物件の48%は1か月以内の成約だった。
詳しくはこちら: http://www.realtor.org/topics/existing-home-sales
○住宅純資産額 (2016/07/14 アーバンインスティテュート研究所調査) アメリカ全体の住宅純資産価値の合計は、昨年時点で7兆ドル(約710兆円)となっている。1所有住宅毎で$133,810(約1460万円)の価値ということになる。計算根拠は、現在の実勢取引価格での住宅総額である11兆ドル(約1,200兆円)に借入可能な75%から85%の数字を掛け、そこからローン借入金額を引いたもの。
詳しくはこちら: http://www.urban.org/research/publication/how-much-house-do-americans-really-own-measuring-americas-accessible-housing-wealth-geography-and-age
○土地値が上昇している (2016/07/19 全米ビルダー協会ブログ) 国勢調査局の建築データによると、2015年度新築区画の土地中位価格は半分以上が$45,000以上となっている。これは経済危機前2006年の$43,000より高い数値となり、土地値が上昇していることを意味する。しかし当時と比べた場合、新築土地区画面積は減り、年間の供給戸数も半分程度となっているわけで、どうして土地値が上がるのか?全米ビルダー協会は、「新規区画の供給不足、ならびに供給が大都市の郊外より中心部近くでなされることが多い」ことを理由として挙げている。
詳しくはこちら: http://eyeonhousing.org/2016/07/lot-values-at-record-high/
○バブルではないが市場過熱の都市 (2016/07/18 realtor.com報道) バブルとは言わないが、市場が過熱していずれ価格調整が避けがたい都市として、realtor.comが6都市を名指している。カリフォルニア州のサンノゼ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、テキサス州のオースチン、ダラス、ユタ州のソルトレークシティーの6都市である。判断の基準となった要素は、価格の急激な上昇率、賃金と住宅価格の比較、月額ローン返済額と賃料の比較、新築供給戸数である。
詳しくはこちら: http://www.realtor.com/news/trends/housing-bubble-2/
○モールからデパートが出ていく動き (2016/07/10 ウォールストリートジャーナル報道) モールからデパートが退出し、代わりにレストランやスペシャリティストアが入ってきている、そうウォールストリートジャーナルが報じている。2011年以来、大型ショッピングモールからデパートが撤退したケースは65件あり、代わりに入ってきているのは、スポーツ用品小売チェーン店、スーパーマーケット、ジム、レストラン、映画館、その他タイプの娯楽施設である。
詳しくはこちら: http://www.wsj.com/articles/mall-owners-push-out-department-stores-1468202754
建築とリフォーム
○リフォーム費用額が2006年のレベルに (2016/07/22 NARニュース) 住宅資産価値上昇をバックにして、リフォームに投じる金額が増えているとCNBCが報じている。ハーバード大学住宅調査共同センター調査によると、来年中盤には年間リフォーム総額が3,210億ドル(約34兆円)になるとしており、この数値は経済危機前2006年度の数字にほぼ匹敵する。住宅資産価値が借入総額を20%以上上回る住宅は3,800万戸あると言われ、折からの低金利継続も手伝い、低い金利に借り換えて余った資金をリフォームに投じるというパターンが多い。
詳しくはこちら: http://realtormag.realtor.org/daily-news/2016/07/22/remodeling-spending-near-2006-peak?om_rid=AABJpF&om_mid=_BXkntGB9QMFMBT&om_ntype=RMODaily
○土地は狭く、床面は広く、芝は減る (2016/07/06 CityLab.com報道) 現在の新築住宅平均床面積は2,500平方フィート(約232?)となっている。1978年の住宅は1,650平方フィート(約153?)だったので50%程度増えている。一方で土地のサイズは1978年が0.22エーカー(約933?)だったものが現在は0.19エーカー(約805?)となり、13%程小さくなっている。土地が狭くなったところに床面積は増えており、ではどの部分が削られているかというと、当然ながら庭の面積が減っている。
詳しくはこちら: http://www.citylab.com/navigator/2016/07/the-shrinking-of-the-american-lawn/490157/
IT
○テクノロジーへの年代別適応率 (2016/07/12 ビューリサーチセンター調査結果) 新テクノロジーへの対応は若い世代のみに顕著というイメージがあるが、ピューリサーチセンター調査結果によると、高齢世代も新規のIT技術には対応したがっている。「新テクノロジーについて、評価が定まってから使用するか、それともそうしたものが登場した時点で試すか?」という問いに対し、登場した時点で試すと回答した割合は、各世代で以下のとおり。18歳から29歳は29%、30歳から49歳は31%、50歳から64歳は29%、65歳以上は21%。
詳しくはこちら: http://www.pewresearch.org/fact-tank/2016/07/12/28-of-americans-are-strong-early-adopters-of-technology/
全体経済その他
○公共交通機関への指向高い (2016/05/24 HNTB社調査結果) 建築業コンサルを提供するHNTB社調査によると、通勤やレクリエーション施設訪問を車ではなく公共交通機関でできる場所に住むことを望む人の割合はミレニアル世代で一番高く70%で、他の世代の49%より格段に高い。また、公共交通機関の開発用にゾーニングや土地利用規制を改訂していくことを支持する割合も全体の73%で、公共交通機関の発展を望む声が高まっていることがわかる。
詳しくはこちら: http://www.hntb.com/Newsroom/News-Releases/Americans-overwhelmingly-favor-changes-in-land-use
○雇用機会が増えている州はどこか (2016/07/12 CNBC報道) ここ10年間で雇用の伸び率が高い州はどこか?CNBCが集計して発表している。1位はノースダコタ州で24.77%(主要産業はエネルギー、エンジニアリング、生命科学)、2位はテキサス州で19.17%(主要産業はエネルギー、ヘルスケア)、3位はユタ州で17.65%(主要産業は情報技術、鉱業)、4位はコロラド州で13.67%(主要産業はビジネスサービス、鉱業)、5位はワシントン州で12.04%(主要産業は建築、技術)。
ランキングの詳細はこちら: http://www.cnbc.com/2016/07/12/americas-top-states-for-business-2016-the-list-and-ranking.html